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大島グループ代表 大島誠ブログ
サムタイムス
社長が思ったこと、お伝えしたいことを時々書き込みます


2015/06/02

2015/05/06【今月の一言】 GW中に「観光について」考えた事  「商売について」考えた事


皆さん GWをどのように過ごされましたか?

今 私は山形県鶴岡市にいます。

毎年 私的に恒例になっているのですが GWは普段行きたくても行けない地方を巡っています。

今年は宇喜世の可能性を探る為に東北地方の「百年料亭」を見て廻ることにしました。

皆さんはどのように感じているか分かりませんが「建物が百年以上古く、今も現役で料亭を営んでいる」料亭は 全国でも極めて少ないのです。

事前調査でもデータが少なく 調査自身がかなり難しいのですが・・・・

・建物は百年以上の古さだが既に料亭ではない:美術館やレストランなど別の用途に使われている

・帝国データバンクの調査では 百年以上続いている企業は分かるが 建物の古さは分からない

・帝国データバンクの調査では 経営者が変わってしまうと「百年」の定義が崩れて分からない

そうした中 山形には候補が4店、秋田には候補が2店ある事がわかり 今回は候補の百年料亭を中心に訪ね歩きました。

結論から言うと 写真にある山形の「料亭 千歳館」さんだけが合格の様です。

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洋風のたたずまいですが 内装はまさしく百年の歴史を感じさせてくれました。宇喜世のように 写真の本館では飛び込みの一元客は食事が出来ないので す が、併設の新館でランチを頂きました。当日は日中 いくつかの宴会が入っていたようで 建物の中は一部だけ拝見させていただきました。(本館で一元客に食事を提供する宇喜世は稀有の存在であると改めて気づきました。)

ちなみに千歳館さんは映画「るろうに剣心」の撮影に使われたそうです。

さて、百年料亭の件は 機会を改めて報告させて頂くこととして 今回の視察で気付いた事を何点か記載します。

1.観光・商売の基本は「人」である

今回の料亭めぐりでは 地元に入り、料亭の場所、建物の状態を外観で確認した上で 電話を入れました。その電話の対応がどこも極めて悪い。 お客としてであれば まず行きたいとは思わない。事前に会社の経営状態も調査したうえで訪ねていますので「さもありなん」と言う感じです。

千歳館さんも電話対応は非常に良くなかった。直接訪ねて玄関先で仲居さんに「中を見せて欲しい」とお願いしても「本日は忙しいので」との対応。その断り方も極めて冷たい。仕方なく別館でランチを頂く。ランチはカウンターで頂くのですが、ここの接客、配膳も悪い。ところが板前さんが素晴らしい
料理という事ではなく 一元客のあしらい方、自然な会話 そして「お土産を買うならここがいいでしょう」とわざわざ仕事の手を休めて お店の住所と電話番号をメモしてくれた。かつ 一人旅だと伝えると「夕食なら 友人の店がいいでしょう。連絡を入れておきます」との対応。先ほどまでの不満が吹っ飛んでしまった。

更に帰り際 支配人だと思われる男性が現れ「本日は宴会で部屋を使っておりますが、空いているお部屋だけならご案内いたします」との対応。しかも館内だけでなく 掛け軸や調度もわざわざ案内をして下さる。更には 建物の外に出て、近くの街並みまで同行し解説して下さった。忙しいはずなのに・・・この接客には感動した

2.真似は失敗する

何事も参考にすることは大切である。今回の視察も「ヒントを得る為」である。しかし真似とヒントは全く違う

今回の視察のもう一つのポイントが「屋台村」の見学にある。山形市内にある「ほっとなる横丁」と秋田市内にある「たばこ座横丁」を視察。結果は「ほっとなる横丁」の圧勝。「ほっとなる横丁」は写真の奥にある場所。立地は良くない。

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今 屋台村は全国に広がっている。基本的なコンセプトやルールは一緒のはず。しかし成果が全く違う成功事例は「独自性」が強い。単なる真似ではない。

実は 鶴岡駅前の街づくりは 多分高岡市の駅前開発を参考にしているのではないかと思うが 全くの失敗作だと思う。つまり形だけを真似ているのだ。真似は簡単。しかし簡単なものから本物は生まれない。成功している例からは細部まで考え抜かれたコンセプトを感じる。真剣さが違う。

まだまだ書きたいことはあるが 今回はこの辺で終わりにしたい。どうか各人・各社とも もう一度仕事の在り方に襟を正して欲しい

・私たち一人ひとりが 会社の顔であり 会社の業績を左右する存在である事

・学ぶ事は大切。しかし学びを超えた独自性が未来を切り開くこと

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