ハラスメント防止全社員研修ー心理的安全性について≫追加①~topic14

2022年6月にスタートした全社員研修(実施期間 6月~8月。8月31日アンケート回答終了)
進捗状況と、回答いただいているアンケートの中から、ご意見ご質問に答えたり、
付随してお話しできる事などにお伝えします。

●ハラスメント防止研修(6月27日現在、アンケート回答37件)

アンケート回答より
「仕事の内容によって捉え方は変わるのではないか。
命に係わる仕事の場合、注意する時の言葉かけがきつくなる」

   といったご意見を頂きました。

=====

命にかかわる仕事の現場では、目の前の方と向き合うことの緊張感、深刻な被害を防ぐためにと、
つい口調が厳しくなってしまう、厳しく注意しておかなければならない場面はあるのだと思います。

回答の方の言いたかったことと少しずれるかもしれませんが、
心理的安全性についての研修で、お伝え出来なかったことを思い出しましたのでここに書きます。

心理的安全性の事例として、よく出される話があります。
それは、「パフォーマンスの高いチーㇺほど、ミスの報告が多い」という事です。

以下で、記事を引用します。=

「心理的安全性という言葉の生みの親、エイミー・エドモンソン教授は、
ある医療機関を対象にパフォーマンスの高いチームの特徴を研究していました。
エドモンソン教授の仮説は、「パフォーマンスの高いチームほど、医療ミスが少ない」
というものでした。
ところが、調査結果は見事にこの仮説を裏切りました。パフォーマンスの高いチームほど、
医療ミスの報告の数が多かったのです。混乱したエドモンソン教授は、
データを整理していくうちにある事実に気づきました。それは、
「パフォーマンスが高いチームは、医療ミスが多いのではなく、医療ミスの『報告』が多い」
ということでした。」

「パフォーマンスが高いチームは、心理的安全性が高く、
ミスをしてもそこから学び、改善する姿勢があるため、ミスをしたときに正直に報告する。

他方、パフォーマンスが低いチームは、心理的安全性が低く、ミスをして報告したら
「怒られるかもしれない」「評価が下がるかもしれない」と考え、
ミスをしたときに正直に報告をしない。」

「つまり、心理的安全性が低いチームでは、
チーム内に不安を抱えているため、沈黙が選ばれ正直な報告がなされず、
本来のミスの数は報告数よりも多かった。

ミスを容認しないチームの姿勢は、
学習機会を損ない、せっかくの改善、成長の機会を逸してしまいます。

このような企業風土のなかで行われる精度の低い意思決定は、
ビジネス上の失敗をもたらすだけでなく、ときに人命を奪う悲劇的な事故を招くことがあります。」

=(引用終わり)(https://mindfulness-project.jp/psycologicalsafety/safety3.html)

私が実際に経験したことを話します。
昔から入院することが多かったのですが、そこで見る景色から、
「病院とは医師が威張っていて、看護師は医師に一方的に使われて、患者が質問すると怒られるところ」
と思っていました。
その後転院し、日本で5番目くらいの地方都市の大学病院に入院した際、大変驚きました。
医療従事者間で「ありがとう」という言葉がとても多くかわされていました。
私がかつていた職場よりも多いんじゃないかと思うくらいで、治療中にもかかわらず、
過去を反省したくらいです。私の病院に対する思い(前述)は全く当てはまっていませんでした。

これらのことから、以下のように考えます。

仕事において重大なミスを防ぐために厳しく注意することはあるでしょう。
(これは、命にかかわる仕事であるか否かに関係ありません)。

その時に、厳しい注意がハラスメントになるか、ならないか、それは仕方がないことなのか、
という事にフォーカスするのではなく、

疑問や意見、ミスの報告など、率直にものが言える関係を築けているか、

また、そのような職場であるか。

日ごろから感謝を伝えあえているか。

そしてそれが一方的な思いでなく、互いに共有できているか。

という事にフォーカスしてはいかがでしょうか。

(もちろん、どう見てもハラスメントになるような言動はNGです)

ハラスメント防止は、目的ではなく、手段です。
ハラスメントを防止する目的の第1ステップは、
そのような働きやすい、気持ちよく働ける人間関係と職場環境を創り、
それぞれの方が、ご自分の能力を思う存分発揮する、ことに帰着すると思います。

(ハラスメント防止対策委員会/ランドスタッフ 重嶋)

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