見える化について

「見える化」とは?

A.基本的目的

「見える化」の基本的な目的は、「問題解決」「課題(目標)達成」であり、
問題解決(課題達成)のための情報共有が「見える化」である。

B.5つのカテゴリー

① 問題の見える化
企業活動において発生する大小さまざまな異常や問題が、
タイムリーに「見える」ようにする。

② 状況の見える化
企業活動の現状がどのような状態になっているのかが「見える」ようにする。
(状況が見えなければ、問題を発見したり、打つ手を講じたりするのは不可能)

③ 顧客の見える化
(顧客の声の見える化、顧客にとっての見える化)市場の変化に敏感な企業で
ありつづけるために顧客が「見える」ようにする。
(見える化は企業の内部活動に限定して考えがちだが、もっとも重要な柱の一つが顧客の見える化)

④ 知恵の見える化
社内のあらゆる知恵を結集させたり、暗黙知を形式知に変換させて「見える」ようにする。
(問題解決を可能にするのは、人間の知恵であり創意工夫)

⑤ 経営の見える化
オペレーション全体の執行を監視・監督するために経営を「見える」ようにする。
(上記の4つのカテゴリーはオペレーションの見える化)

C.10のポイント

① まず現状の棚卸(現状把握)から始める。
② 見せたくないもの・見せられないものほど「見える化」する。
③ 見えるもの・見せるものを絞り込む。
④ アウトプットの鮮度・タイミングを重視する。
⑤ 目的/用途により、アナログとデジタル(IT)を使い分ける。
⑥ わかりやすく、シンプルに。情報数は欲張らない。
⑦ 現場の当事者自身が見えるようにし、仕組みもつくる。
⑧ 本当の勝負は見えた後。で、どうする?
⑨ 「見える化」のノウハウを共有する。
⑩ 経営トップ自ら「見える化」を牽引する。

D.バリエーション


E.総括

①「見える化」⇒『見得る化』(改善活動の視点で言うと)
見える化は見えるようにすることが目的ではない。
『見得る化』により、全員で情報(問題/課題)を共有し、全員参加の改善が目的である。
そして、改善により何かを得ることが大切である。

「現場力」の向上
(1)問題解決に対する「当事者意識」。
(2)全員理解・参加の「組織能力(=悩力)」。
(3)高い志による競合他社との「優位性構築」。

②だから「見える化」を。
(1) 問題のない仕事はない。
(2) 課題のない仕事はない。
(3) 目標のない仕事はない。だから「見える化」を。

③「見える」ではなく「見せる」。
「見える」ためには「見せる」という意志と創意工夫が必要である。
また、見える化は「一瞬」(3秒以内)で分からせよ。シンプルに。
資料が死料にならぬよう。


見える化のサイクル
で、どうする