【学びの情報発信 VOL4/12】『はずれ者が進化をつくる(生き物をめぐる個性の秘密)』えっ!?
タイトル『はずれ者が進化をつくる(生き物をめぐる個性の秘密)』(著者:農学博士 稲垣栄洋(いながき・ひでひろ)静岡大学大学院教授) の本に出会ったのは、無印良品「つながる市」に出店(売店の後ろが書籍売場)したときのこと。
「はずれ者が進化をつくる」「生き物をめぐる個性の秘密」ってどういうこと?
大島グループ新入社員研修で大島代表の講義「人類の進化」を学んだこともあって、面白そうだなぁ~ と。
内容は、生物の世界からみた「個性」とは何か? 「ふつう」とは何か? 「区別」とは何か? 「多様性」とは何か? 「らしさ」とは何か? 「勝つ」とは何か? 「強さ」とは何か? 「大切なもの」は何か? 「生きる」とは何か? を分かりやすく説かれています。
その中のほんの一部を3つ紹介します。
「違うことに意味がある」自然界では、違うことに意味がある。あなたと私は違います。けっして同じではありません。ただし、違いはありますが、そこには優劣はありません。人間は優劣をつけたがります。しかし、生物にとってはこの違いこそが大切なのです。ところが、単純なことが大好きな脳を持ち、ばらつきのない均一な世界を作り出した人間は、生き物にばらつきがあることを忘れてしまいます。そして、ばらつきがあることを許せなくなってしまうのです。平均的な生き物なんて存在しない。個性の数は無限大です。
「オンリー1か、ナンバー1か」生物の世界では、ナンパー1しか生きられないが鉄則です。しかし、不思議なことに、自然界にはたくさんの生き物がいます。生物学ではナンバー1を分け合い、共存すること「棲み分け」ができているから。生物はナンバー1になれる自分だけのオンリー1のポジションを持っているのです。唯一無二の生命をつなぐために、生き物たちがとってきたオンリー1の生存戦略。
「進化する負け方」負けることは変化するために効果的です。しかし、ダメージが大きい負け方をすれば、立ち直れなくなったり、大きな傷を負ってしまいます。勝てそうか負けそうかを見極めて、負けると判断したら、無理せず負ける。そんな小さなチャレンジと小さな負けを繰り返すことが大切なのかもしれません。自然界の動物たちは戦いません。戦いに負けることは滅びることを意味しているからです。しかし、小さなチャレンジを繰り返します。
そして、この本の締めくくりとして、
個性とは何か、その明確な答えを私はまだ十分に知りません。個性は大事だと思いながら、やっぱり管理する立場としては、ある程度そろってほしいと思うのです。しかし、生物は個性のある存在として進化してきました。そして、すべての生物は個性を持つ存在です。そうであるとすれば、個性に意味がないわけがありません。そして、個性が大切でないはずがないのです。
以上、「発達障害の理解」や「ビジネスの展開」においても、非常に参考となりました。
人間関係や自分自身の悩み、そして、お仕事などに、何かのヒントになるかと思います。読んでみたい! 方、お貸しいたしますので声かけてください。
2021.07.27
研修企画委員 本間徳広