自己啓発助成金報告:みんなでいきる 小山智彦さん

■活動名
第六回 国際ポジティブ心理学会世界大会(メルボルン)への参加 及び ポスター発表
■期間
2019.7.18 ~ 2019.7.22

■活動報告よび今後の取組み
 

(活動報告)
 「ポジティブ心理学」はアメリカ心理学会の元会長 マーティン・セリグマン博士 が1998年に提唱した分野で、普通の人がより仕事のやりがいを感じ、より生きがいを感じ、幸せに生きるための心理学である。今までの心理学は精神障害や人間の弱さに焦点があてられ研究されてきたが、ポジティブ心理学は人間の持つ強みに焦点をあてており、より良い人生や活き活きと仕事が出来るための科学的研究が進められている。
今回、メルボルンで行われた国際ポジティブ心理学会に参加させて頂き、サンクス米山で取り組んでいるサンクス道(サンクスカードで感謝を伝え、感謝の心を育成する活動)についてポスター発表をしてきた。発表では、国際医療福祉大学の佐久間先生、臨床心理士のビゼイ・ゲワリさん(ネパール)にご協力頂き、各国から聴講に来られた方々と意見交換をした。医師、心理職、研究者、システムエンジニア、企業の人材育成担当など多数の方が聴講に来られた。
意見交換した中で、特に印象に残った2名の聴講者について報告する。1人目は、企業のコミュニケーションIT事業部で働いているシステムエンジニアの方。友人が自殺したことをきっかけに、会社内に感謝を伝える仕組みをシステムとして導入していきたいと考えているとのことだった。会社におけるハラスメントやメンタルヘルスなどの問題に対して、ポジティブ心理学の中でも科学的根拠のある「感謝」の活動が、一つの予防策となる可能性について意見交換できた。真剣な眼差しがとても印象的だった。2人目はICF認定コーチの方。ご自身の母親について「母は施設に入ったあと毎日のように感謝したことを紙に書いて、ビンに入れて保管していた。昨年、母が亡くなってしまいとても悲しく寂しかったが、母が保管していた感謝の紙を見ると家族は心が救われる。自分のためにも家族のためにも、お年寄りになったらサンクスカードのように感謝を書きとめ、感謝しながら過ごせること。そういう高齢者が増えると皆の幸せにも繋がる」と話してくれた。「ありがとうで、自分もみんなも救われる」と涙ながらに語って下さったことが印象的だった。

(今後の取組みについて)
 サンクス道のような活動は「幼稚な活動」「暇だからできる」などの印象を持たれやすい。また、導入したくても上手く浸透しないというケースがほとんどである。しかしながら、最新のポジティブ心理学の研究では、感謝の活動の効果について科学的根拠は証明されており、成功事例も増えつつある。
 職場内のコミュニケーションやメンタルヘルス、高齢者の心理的支援のためにも、サンクスカードのようなポジティブな活動が、法人内でも普及するよう取り組んでいきたい。そのためには導入のノウハウや科学的根拠の探究、そして今回の学会で出会った方々との繋がりや感じたことを大切にしていきたいと考える。
 このようなチャンスを下さった先生方、そして自己啓発を応援して下さるグループの環境に感謝し、これからの活動に活かしていきたい。

Comment

  1. 大島誠 より:

    小山さん 素晴らしい経験を積まれましたね。
    サンクス道は手法の真似では効果は薄く その意義を十分に理解して本気で取り組むところに意味が有るのでしょうね。
    これからも研鑽を積み サンクス道を極め 法人の内外にその意義を伝えて頂くことを期待いたします。
    お疲れさまでした。

    • 小山 より:

      大島理事長

      サンクス道の意義、活動に込めた思いを大切に
      またその思いを自分の言葉で伝えていけるよう、努力してまいります。

      このたび自己啓発を応援して下さったグループの環境に感謝し
      今後も研鑽を積んでいきたいと思います。
      このような機会を頂き、本当にありがとうございました。

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