【学びの情報発信2023 VOL6】一年の始まりに福を願う
2月4日は二十四節気の一つ「立春」。「この日から春が始まる」という意味があります。
とはいえまだまだ気温は寒く、雪の壁はそそり立ち、降雪に気の抜けない日々が続きますが、少しずつ春に向かっていると思えば幾分ほっとしますね。
昔はこの立春の日を、新しい一年の始まりとしていました。
立春の日に「立春大吉」と書いた紙を玄関に貼る、という厄よけのおまじないをご存じでしょうか。
もともとは禅寺で、新しい年の始まりの日に、1年の厄よけの願いを込めて「立春大吉」のお札を貼ったことから、おまじないとして広まったと言われています。
昔、我が家でも貼られていたのを見た記憶があります。
「立春大吉」の文字は、全て左右対称。紙の表から見ても裏から見ても、「立春大吉」と読めます。
玄関や門に「立春大吉」と書かれたお札を貼っておくと、万が一、鬼が家に入ってきても、外から見えていた立春大吉と同じ文字が読めて、「まだ家の外だったのか」と鬼が勘違いして外に出て行ってしまうという言い伝えから、「立春大吉」の文字が厄よけとして使われるようになったといわれています。
鬼に勘違いをさせて家から出て行ってもらう、というのは、穏便かつユニークな発想ですよね。鬼だって、なりたくて鬼になったわけじゃないかもしれないし、などと、昨今は鬼の事情も考えがちです。
ところで「立春大吉」のお札は、お寺や神社で頒布しているとのことですが、自分で作ってもいいということです(なんと!)。
ポイントはいくつかあります。
・真っ白な紙(半紙でもコピー用紙でも、白い紙なら何でもOK)と筆ペンを用意
・縦に「立春大吉」と書く
・なるべく左右対称になるように書く
・上手でなくてもいいから、無病息災、開運厄よけを願いながら、心を込めて書く(←これが一番大事)
お札を貼る場所は玄関に貼るのが一般的ですが、子ども部屋の扉、玄関を入ってすぐの柱、家の鬼門のほか、神棚に供えるのも良いそうです。のりやテープを使って貼りましょう。
さてさて、上越タイムスで「私の推し活~沼オチするシアワセ~」の掲載を同僚と共に始めて間もなく1年半となります。
これまで、読者の方からのアンケートを基に、インタビューを交えながら、皆さんが熱く繰り広げるさまざまな推し活&推しへの愛を紙面で紹介してきました。
愛のかたちや活動の程度は人それぞれ。お話を聞いていると「へぇ~」とか「ほぉ~」とか、その熱意や行動力、向上心に学ぶことや、感心する機会がたくさんあります。
かくいう私も、推し活が生きる糧になっているオタクの一人。
私が推し活を始めたきっかけは、2019年に放送されたテレビドラマで主演を務めた、俳優の田中圭さん。
「田中圭、、、この人って名前が左右対称だ」
そんなことを何気なく思って暮らしていました。
そんなある日。仕事である団体を取材したときのことです。
私は十何年前(!)に、その団体が主催するイベントに参加しました。
今度は取材する側として、事務局の方に名刺をお渡ししました。
すると「あなたのお名前、知っています!」と驚かれました。
え、なぜ??
「以前、私たちのイベントに参加されましたよね?」
え、ええ。十何年前ですけども。。。
どうやらそのときに、参加者として登録した私の名前を覚えてくださっていたようです。
うれしいような、でもなんで? みたいな。こちらも驚きました。
よく覚えていてくださいましたね、とお聞きして帰ってきた答え…
「あなたのお名前が、左右対称だったからです」
……あ、ほんとだ。
生まれて初めて言われたし、生まれて初めて気付いた。
2021年の春のことでした。
いくつになっても、思わぬ気付きが得られますね、というお話。
私の名前も、悪い鬼がよけていってくれてるといいな、と思っています(^^)
あらためて、今年も皆さまの一年が福の多い年になりますように。
出典:日本文化研究ブログ、介護求人ナビ
研修企画委員 山田里英(上越タイムス社)