【連載:大島グループ桜プロジェクト”O”】
#7 おれごえ
植樹もベンチも、こちらの期待するような形にはできないことがわかった時点で、伐採木の活用という方向にはなかなか気持ちを持っていけず。
「これでまたフリダシか・・・」
「でもお礼肥えはやりたいですよね。こないだ樹木医さん(市の職員さん)から、桜のお話いろいろ聞けて面白かったし、普段観て楽しんでるだけで、知らないことがたくさんありました」
「ただ単に、いきなり“お礼肥え”やりますって言うよりは、やっぱり“植樹”ありきの話だと思うなぁ」
たしかに。
その一本の桜の木があれば、それをシンボルツリーとして、お礼肥えの声かけもしやすいし、何よりもグループ社員の皆さんに、今以上に、高田公園に愛着を持ってもらえると思うのに。
「実は、今回、植樹は一切受け付けないという回答だったんだけど、代わりにひとつ提案をもらってて、もし検討中のもう1本を植えるということに決まった場合に、桜の種類もサイズも市が指定することになるけど、その木を寄付してもらうという形はできなくもない、という話で。」
「それって・・・植樹と何が違うんですか?」