ハラスメント相談担当エッセイ_大島グループ窓口 重嶋

各社ハラスメント相談担当者のエッセイを、6月からこのコーナーで掲載していきます。
これは、以下を目的にしています。

        • 相談窓口担当者の紹介
        • 社員の方が相談しやすくなるように、担当者としての想いを伝える
        • ハラスメント0の意識醸成
        • 会社独自のハラスメント防止対策を紹介し、活動のヒントにする

 

第1回は、大島グループ窓口担当の重嶋友子です。
ハラスメント防止研修応用編を担当いたしました。所属はランドスタッフです。

大島グループのハラスメント防止対策

活動開始から12年

大島グループで最初に「ハラスメント防止」の言葉が出たのは2012年頃でした。
企業活力研究会で役員研修を実施することから始め、全社員研修に発展し、2014年には各社に相談窓口が設定されました。

開始から現在まで、ハラスメント相談件数はほぼ横ばいの10数件前後(年間)で推移、特段増えてもいないし、減ってもいない、といった感じです。
970名(以上)の従業員がいる大島グループで、この相談件数は少ないと思いますが、現場にいる皆さんはどのように感じていらっしゃるでしょうか。

*ハラスメント相談件数(ハラスメントではないかと言う訴えであり、ハラスメントを確定したわけではありません)

ハラスメントの心配をしなくてよい組織へ

ここ数年、統一内容で全社員研修を受講して頂いていることから、大島グループの皆さんはハラスメントの知識、ハラスメントはこういうことだという認識は十分にお持ちです。
今は「ハラスメントが起きたら解決する」と言う状況対応がメインですが、次の段階として「ハラスメントと言われる前に、適切に対応できる」、「ハラスメントつながる火種を見つけて消すことができる」状態を目指したいですね。

意識しておきたいポイント

1.指導とハラスメントの境界

気をつけたいのは、「指導の範囲ではあるが、不適切な言動をしてしまった」時。
言い方が悪かった、間違えたと気づいた時点で、説明や釈明、場合によっては謝罪をするとよいでしょう。

気に入らないことを言われた、されたからと言って、「業務上必要相当の範囲」であれば指導であり、ハラスメントではないことは研修からご理解いただけていると思います。研修内で紹介しましたが、鍵は「人格否定」と「業務の必要相当範囲を超えた」言動です。

2.アンコンシャスバイアス

誰もが無意識の偏見・思い込みを持っています。それがハラスメントにつながる言動や、ハラスメントをされたと思い込むベースになっていることがあります。
まずは、自分にも無意識の思い込みがあることを認識し、「自分は今、○○と思ったけれど、本当にそうだろうか」と落ち着いて考えてみてはいかがでしょうか。

3.傍観者にならない

「ハラスメントは、それが許される場で発生する」との言説を聞いたことがあります。ハラスメントにつながりそうな言動を見聞きしたら、見て見ぬふりをせずに、その場で指摘しましょう。それが人と組織を守る第一歩です。

4.上司・同僚に話してみる。又は相談する

自分の思いを上司・同僚、相談窓口に話してみましょう。言語化により頭の中が整理されます。

一般的に証拠が重要とされますが、証拠をそろえるために時間を置く間、ハラスメント行為が継続しているのであれば本末転倒です。まずは、その事態を止めて、就業環境を整えることが最優先です。

相談があれば調査を行い、何らかの答えを出すことになります。
そこでハラスメントが認められれば、各社の就業規則において適切に対処されることになります。

最後に

ハラスメントが発生した場合、調査から適切と思われる判断を下すまでに費やす時間、労力はかなりの負担になります。

ハラスメントを受けた人だけでなく、周囲の社員・職員、組織、業務の進捗、家族にまでネガティブな影響を与え、良いことは一つもありません。
ハラスメントを疑われる立場の人にとっては、どのような言葉かけ・指導をしたらいいのかと悩み、実際にハラスメントだと言われたら驚愕することもあるでしょう。

であればこそ、各自がほんのちょっと周囲に気を配り、小うるさいようでも「それ、ハラスメントですよ」と声をかけて回るほうがずっといいのではないでしょうか。

理想は、それぞれが能力を発揮、役割を果たし、活気ある職場、そもそもハラスメントの心配をしなくて良い環境です。その為に、各人が気を付けると共に、皆で職場の安全性を高めていこうではありませんか。
ハラスメント0の職場は、そこで働く全員で創るものですから。

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