自己啓発助成金報告:「ジブショップ」片桐友紀さん

自己啓発助成金2018「報告」

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病気や障がいがある子どものきょうだいの支援

(シブショップ・ショップファシリテータートレーニング受講)

片桐友紀 (社福)みんなでいきる 障害福祉事業部りとるらいふ

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(活動報告)

「シブショップ」とは「健康上あるいは発達上特別なニーズのある子どものきょうだいが、レクリエーション的な環境で、ピアサポートと情報を得るための機会」である。

現在、任意団体として活動している「きょうだい児」(障がい児者や病児の兄弟姉妹)をサポートするためのプログラムをより発展的、充実化させるため、上記の日程で「シブショップ・ファシリテータートレーニング」に参加し、2日間にわたり、シブショップ創始者のドナルド・マイヤー氏より「シブショップ」を進行するファシリテーターを養成するためのトレーニングを受けた。1日目の講義では、きょうだいには①過剰な同一視 ②恥ずかしさ ③罪悪感 ④孤立 ⑤正確な情報の欠如 ⑥将来に関する不安 ⑦憤り・恨み ⑧増える介護負担 ⑨完璧への圧力といった、きょうだいの特有の悩みがあり、一方では、特別なニーズのある兄弟姉妹がいるために体験したことを①精神的な成熟 ②洞察力 ③忍耐力 ④感謝 ⑤職業選択 ⑥誇り ⑦忠誠心 ⑧権利擁護 といった人間的な成長につなげられるといった「得がたい経験」をしているという話があった。故に、きょうだいには子どもらしい機会や時間の保障、同じ悩みを共有する者同士としてそれらを吐露したり、他のきょうだいがどのように対応しているのかを知る、兄弟姉妹の特別なニースについて正しい情報を収集できる場が必要であり、打ち解けた楽しい雰囲気の中でシブショップは有効的な役割を果たすことを学んだ。

2日目は、1日目の講義で学んだことを基にきょうだいが実際にシブショップを体験しているところの見学や、一緒に参加するといったワークショップ形式でシブショップを学んだ。「子どもの仕事」とも言える「遊び」を中心としたプログラムには体を動かして楽しむアクティビティと子どもたちが自分の言葉で自分の気持ちを上手に吐き出せるような話し合いの場がバランス良く組み込まれており、初めは初対面の子ども同士が緊張し、周りの様子を伺っていたが、プログラムが進むにつれて仲良くなったり、自分の気持ちをためらわずに話すことが出来るようになっていくことを実感した。マイヤー氏の「きょうだいは、いつも我慢したり寂しい気持ちを持っている。そういった気持ちを誰かに伝えることに対しても罪悪感を抱えていることが少なくない。シブショップはそうした子どものため『頑張っているね』という思いを込めてのお祝いの場である」と話されていたことが非常に心に残った。

(今後の取組みについて)

公的な支援では、特別なニーズのある本人への支援、親の支援が中心であり、きょうだいの存在まではカバーされにくい。しかしながら、親よりもきょうだいの方が特別なニーズのある本人と関わる時間が生涯を通して長く、きょうだいの悩みも一生涯にわたって形を変えながら続いて行くものであり、それが故にきょうだいへの支援は必要であることを再認識することが出来た。今後はプログラムの作り方や会の運営について「シブショップ・トレーニング」で学んだことを団体での活動に取り入れ、内容を充実化させていきたい。また、「きょうだいの会」は上越市に限らず、新潟県内でも活動実績がない。今回のトレーニングの参加を通して、全国で先駆的に活動されている方々と知りあうことが出来たので、普及啓発的活動として勉強会や講演会等の開催をすることにより、きょうだい支援に関しての理解や関心を高めていきたいと考えている。

========== ※自己啓発助成金2019(前期)は、6月24日まで申請受付ています。 スケジュール等詳細は、こちら http://oshimax.jp/archives/groupsinfo/7897

Comment

  1. 大島誠 より:

    片桐友紀さん

    研修 お疲れさまでした。
    良い研修を受けられましたね。確かにこれまでの社会の対応の中で、兄弟姉妹の関係について切り込んでいるケースは極めて少ないと思いますね。是非 現場のサービスの中で活かしていただいたら幸いです。法人としても出来ることが有れば協力いたします。

  2. 片桐 友紀 より:

    大島代表

    この度はこのようなチャンスを頂きまして大変ありがとうございました。
    第2回目の会を今月開催しますが、まずは着実にこの会を継続していきたいと考えています。
    今後は可能であれば、高齢、障害、児童の3事業を行う法人としてフォーラム等を開催し、この中の一つとして「きょうだい」の存在を知ってもらえるような取り組みが出来れば、と考えています。

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