【組織の長としてハラスメントに関する考え方、心掛けていること】株式会社くびき野ライフスタイル研究所 中川博之

当社におけるハラスメント対策

 介護施設においては、毎日24時間いろいろなことが発生し、常にそれに対応しなければなりません。シフトで対応しているとはいえ、社員にはストレスが溜まり、精神的に余裕のない状態で勤務にあたらなければならないこともあります。そうなると、些細な他人の行動やミスに対してついつい厳しめな言動に繋がってしまうこともあります。受ける側の社員からするとパワハラと感じてしまうことも少なくないと思います。

 当社にも他の大島グループの各社同様にハラスメント相談窓口があります。その窓口には比較的多くの相談が寄せられているのではないかと考えています。しかし、それはけっして単純にハラスメント事案が多いということではなく、ほとんどはあきらかにハラスメントに該当する事案ではなく、単なる仕事上の悩みや愚痴と言えるものです。しかし、『誰かが聞いてくれる』、『話すことによって論点の整理ができる』、『気持ちが楽になった』という相談者の声も聞きます。相談窓口があることによりハラスメントに繋がる芽を多少事前に摘んでいるのかもしれないと考えると大事な仕組みだと思います。

 月に一度の管理者会議においては、繰り返し『自分自身の言動を常に客観的に意識する』ように指導しています。なかなか自分事として理解いただけない方もいるのかなとも感じていますので、今後は個別面談により一層の徹底を図っていきたいと思います。まずは上席の立場にある方々の意識を大きく変えていかなければいけないと考えます。

 最近は私自身、危機感のフェーズをあげて対応していこうと強く思っています。まずは、1.すべての社員への研修の継続 2.就業規則のハラスメント規定の見直し 3.ハラスメント相談窓口担当者とハラスメント委員に対してマニュアルの再徹底 を早急に進めて参ります。

 ハラスメントの原因を考えるとき、それはすべて人間関係にあると考えます。良好な人間関係を築き、働きやすい環境を整備すればハラスメント事案は大きく減少するのではないかと考えます。つまりハラスメントの減少が働きやすい職場をもたらすというよりは、働きやすい職場がハラスメントの減少をもたらすというベクトルで対策に当たることが大切なのではないかと思います。そのためには、CS(顧客満足度)と同等かそれ以上にES(従業員満足度)を高める施策が必要になってきます。具体的には、1.人手不足感の解消 2.ワークライフバランスの追求 3.心理的安全性の担保 4.給与を含む処遇の改善 を進めて行かなければならないと考えます。今後のハラスメント対策は、良好な人間関係を作るため、より良い職場環境を作るためという観点で様々な施策を実行していきます。そしてすべての社員がストレスレスで働けるように努めてまいります。

 

株式会社くびき野ライフスタイル研究所
中川 博之

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