指導とパワハラの線引きは?-ハラスメントtopics15

指導とハラスメントの線引きが難しい、との声をよく聞きます。

基本は、法律で定められた定義です。

あかるい職場応援団 パワーハラスメントの定義
(以下、引用)
職場のパワーハラスメントとは、
職場において行われる
①優越的な関係を背景とした言動であって、
②業務上必要かつ相当な範囲を超えたものにより、
③労働者の就業環境が害されるものであり、
①から③までの3つの要素を全て満たすものをいいます。
なお、客観的にみて、
業務上必要かつ相当な範囲で行われる適正な業務指示や指導については、職場におけるパワーハラスメントには該当しません。

「業務上必要かつ相当な範囲を超えた」言動とは
社会通念に照らし、当該言動が明らかに当該事業主の業務上必要性がない、又はその態様が相当でないものを指します。
● 例
・業務上明らかに必要性のない言動
・業務の目的を大きく逸脱した言動
・業務を遂行するための手段として不適当な言動
・当該行為の回数、行為者の数等、その態様や手段が社会通念に照らして許容される範囲を超える言動

この判断に当たっては、様々な要素、例えば、
・当該言動の目的、
・当該言動を受けた労働者の問題行動の有無や内容・程度を含む当該言動が行われた経緯や状況、
・業種・業態、業務の内容・性質、当該言動の態様・頻度・継続性、
・労働者の属性や心身の状況(※)、行為者の関係性等
を総合的に考慮することが適当です。
その際には、個別の事案における労働者の行動が問題となる場合は、
その内容・程度とそれに対する指導の態様等の相対的な関係性が重要な要素となることについても留意が必要です。
なお、労働者に問題行動があった場合であっても、
人格を否定するような言動など業務上必要かつ相当な範囲を超えた言動がなされれば、当然、職場におけるパワーハラスメントに当たり得ます。

(引用終わり)==

上記基本を踏まえた上で、

民間のコンサルタント会社のトップで、過去にパワハラ上司であった方のインタビューにある
パワハラの判断基準はわかりやすいです。
「パワハラは上司のエゴだ」、元パワハラ上司が変心できた理由 (3ページ目):日経ビジネス電子版 (nikkei.com)
電子書籍「なぜ、パワハラ上司が葬儀社で理想のリーダーに変われたのか?」
著者 パスモ元社長(現在は日本リーダーコーチ協会理事)の大垣雅則氏

==(以下引用)
パワハラか否かの判断基準は
「利己的であるか、利他的であるか」。
指導は部下を思いやり、成長を促すものですが、パワハラは上司のエゴです。

パワハラを構成する要素は、
(1)自分自身の目的の達成や自己・組織の利益を優先している
(2)業務上の必要性が明確ではない
(3)威圧的であったり否定的であったり、怒りや嫌悪といったマイナスの感情によるもの

適切な指導は、
(1)部下の成長を促し、相手にも組織にも利益がある
(2)業務上の必要性がある
(3)肯定、受容、思いやりといったプラスの感情によるもの

===

指導とパワハラの線引きがわからない、という方は、参考にされてはいかがでしょうか。

 

ハラスメント防止対策員会/ランドスタッフ 重嶋

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